第4回目はGibson SGについてご紹介します。
レスポールの弱点を克服するために開発された、まったく新しいレスポールと言われております。
見た目通り、ストレートなロックサウンドを奏でてくれるエレキギターと言って良いでしょう。
スクールオブロックという映画DVDのジャケットで、主役が抱えているギターでもあります。
レスポールと比較すると小型で、薄型化と軽量化が施されました。
それに加え、抱えやすさと弾きやすさ、そしてコスト削減を狙ってボディーはマホガニーの一枚板となりました。
ネック全体がボディから飛び出したダブルカッタウェイのデザインで、ハイフレットも難なく弾けるようになっております。
また、レスポールのネックは極太ですが、SGは初心者でも握りやすいよう細身のネックシェイプが採用されています。
ボディ両面のエッジ部分には、斜めに削られる加工が施されており、弾きやすさを重視したモデルと言えるでしょう。
しかし、「新型レスポール」として発売されたこのモデルは、レス・ポール氏の助言や嗜好に基づかないギブソン独自のデザインでした。
レス・ポールはこのギターのデザインを一切好まなかったと言われております。
以後このシリーズは「SG」と総称されるようになりました。
そのサウンドは、薄いマホガニーボディの影響により、中音域が強調されたサウンドです。
逆に言えば、高音域と低音域の少ない、モコモコしたサウンドと言えるでしょう。
レスポールは低音と高音の効いたサウンドになりますが、それはマホガニーの上に硬いメイプルを貼っているからです。
SGはレスポールと比較すると価格が安いのも嬉しいところです。
レスポールはだいたい20-30万はする一方で、SGは10万もあれば購入できます。
しかし、レスポール よりも守備範囲は狭く、基本的にはロックにしか使用できないサウンドと言っても良いかもしれません。
SGは他のギターと比較するとボディが非常に軽量なので、ヘッドの重みでヘッドが下がる「ヘッド落ち」という現象が見られます。
しかし、ボディが薄いためネックジョイント部分をほとんど気にすることなく最終フレットまで無理せず弾くことのできる演奏性の良さを持っております
この点は特筆すべき部分で、特にボトルネックを使用するスライドギタリストには演奏しやすい構造と言えるでしょう
P-90が搭載されたモデルもありますが、個人的にはあまりオススメできません。
というのも、ただでさえレスポールより音が薄いのにp-90にしてしまうと、その音の薄さがかなり目立つ形になってしまうからです。
The Whoの名盤Live at leedsでもp-90のSGが使用されていますが、音の薄さが如実に現れていることがわかります
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